「北海道ホボ(放浪者)」

文:スティーブ・オグル
**日本語訳を自分でしてみましたが、「とりあえず」な通訳力です…。英語の得意な方はこちらページからどうぞ〜!

まぐれなホボ(ルンペン/浮浪者)の兆候:母親にとっての最悪夢であったり、連絡先を交換する時にわざと嘘を教えられる。その日の楽しかったことを語り合い、その別れの握手後にバイ菌を消毒するかのように手を洗われる。
く言われること:スキーで滑り終える頃には、個々の意識を失いかけ、社会への適応能力がなくなる。衛生(健康)学はそっちのけになり、臭覚をはじめ、研ぎすまされた全ての感覚、直感に従って動き始めるのがスキーバムだ。
配事?ニンニクだってそこら辺の薔薇園に生えているのに…。山中で数日過ごしてきた人が着用するポプリ香のする化繊製品やその靴下を、コーヒー用のフィルターにだって代用できるんです。 私がタカと再会したのは、彼が北海道で冬を過ごしているシーズンに、セイコーマート(北海道を代表するコンビニ)で買うでもないスキー雑誌を読みあさっている時だった。どこを見ても整備され尽くされている日本でだ。 最初の出会いは、彼がアルゼンチンでダートバッグになっていた時で、その数年後には私の家のソファーで一冬を過ごして以来のつきあいだ。 彼は快く自宅へ誘ってくれたが、それは7フィートしかない、艶やかな黒色の三菱トッポで、私たちがちょうど収まる大きさだった。私のバックパックはルーフボックスに難なく収まり、靴の汚れはしっかりと落とされた…、神道のお寺に入る時の礼儀を思い起こす。
たちのロードトリップの間、タカは私に日本式ダートバッグになるためのコツを教えてくれた:食品の買い出しは割引が始まる夕食時以降で、さらにそのスーパーマーケットに設置された電子レンジで料理する;無料でインターネットができるように、移動しながら常に電波を受信モードにする;有料道路での1時間のそそくさした運転よりも、ゆっくりと景色を眺めながらの下道での5時間の運転を楽しむ。ただ、タダでスキーをすることだけは難しいようだ。スキーパトロールに顔がバレているからチェックが入るのだ。それでも、礼儀正しく、仲間の伝でチケットを借りれないかを探るのだ。最高のパウダースノーを楽しんだ後の更なる楽しみは、日本特有のアレがある。殆どのスキー場の麓には手入れの行き届いた温泉施設があり、中にはタダの場所も(より自然な匂いがする)。 温泉同様、宿泊も彼にとってはそれほど大したことはない。彼自身にもいわゆる常識はあり、真っ平らな駐車場を探すことが優先されるだけだ。エコ・スタイルの彼のミツビシはどんな狭いスペースでもすっぽりと収まる。
ウダースノーだらけで楽しんだ私たちのトレーニングが終わり、ナルゲンボトルで燗した酒と、1つ1つ丁寧に包まれたチョコドーナツで、一緒に過ごした日々と、これからも続く冬を祝福した。私は卒業の準備を整え、次の行き先へ向けてのエコノミークラスでの20時間の飛行に備えた。寂しい別れ際の固い握手と共に彼は私にハンカチを手渡してくれた。その時の彼の穏やかな笑みと共に教えてくれた言葉を私は忘れないだろう…、「余分にピーナッツを貰っときなよ!」


カナダ人のスティーブ・オグル氏はフォトグラファーでありライターでもあり、彼自身も何かしらのダートバッグになることを誇りに思っている。

(アメリカのスキー雑誌、「パウダー・マガジン」、2006年11月号、Vol.36、No.3に掲載された文章です)